どーも。
“改”運トレーナーの前田王子です。
僕って「育ちが良さそう」ってよく言われるんですけど、実は毒親生まれ、毒親育ち、育ちに悪そうなことは大体されてスクスク大人になった人です。
1982年生まれなので、世代的にも“今でこそ毒親と呼ばれる”タイプの親(いわゆる教育ママ的な)が多かった世代でもあります。
占い師として活動していてよく思うんですが、この「親」という存在。
「親」は運気を超えるというか、一般的に「運」と捉えられている価値観というものに、多大なる影響を与えてくる存在です。
また、人には信じているものを疑いたくないとか、投資した金額を取り返したいという気持ち(サンクコスト効果という)があるので、まさか親が毒になっているとか、自分の不運の原因源泉が、まさか親だなんて疑うことができないです。
これについては、↓の記事も読んでいただくとより理解が深まります。
そう思いたくなる気持ちもよく分かります。
かく言う僕も、月1回くらいで母親とメシに行くくらい仲はいいです。
ただ、ここで言いたいのは、
親の一生懸命度合いと、アナタにとって毒になってるかどうかは、全くの別問題だということです。
一生懸命に子供を愛さない親なんていません。
そこを言っているのではないです。
その一生懸命のベクトルが、アナタにとって毒になっていたとしても、アナタはその毒を仕方ないと受け入れることができますか?という話です。
大事なのは、この一言がアナタの心にどれだけのダメージを与えているか、この一言のダメージを、アナタがどれだけ理解できているか、という話なんです。
人は言葉を使って生きています。
言葉によって生かされているといっても過言ではないほど、言葉というものの影響力は大きいのです。
言葉の指向性とザイオンス効果
毒親問題を語る前に、まずは言葉の指向性とザイオンス効果についての理解が必要になります。
そう、毒親が毒親たる所以は、非常に根深いで、見えているだけの世界では理解ができないものなんです。
言葉の指向性について
「言葉の指向性」というのは僕の造語になりますが、つまりは、「その言葉が何を指しているか」という意味になります。
例えば、先ほど出てきた
という言葉。
この言葉が指す意味というのは、単に「孫の顔が見たい」ということではありません。
孫の顔が見たいというのは建前で、本当の意味は
ということです。
そんな意味には取れないなぁ・・・と思いますか?
だとしたら、なぜこの言葉に傷つく人が多いのでしょうか?
言葉というのは、発せられた言葉以上に、その周辺にある意味や、その言葉が発せられた深層心理の方を色濃く伝えます。
どうでしょうか?
こう言われて、素直に
となるでしょうか?
ここにトラップがあるんです。
こうした、発せられた言葉の裏側というか、本来の意図の方が伝わってしまうことを、「言葉の指向性」と呼んでいます。
もちろん、裏表のない言葉も存在しています。
ですが、こと毒親問題に関して言えば、裏表のない言葉は存在していません。
ほぼ全てが、良かれと思って発した言葉の裏の意味が色濃く伝わることで、言葉が毒になってしまいます。
愛する我が子に向けた言葉なので、仕方ないと言えば仕方ないわけですが・・・
ただこの記事においては「毒親」というテーマなので、一旦全ての原因を「毒親のせい」ということにして書いていきます。(そりゃそうだって話ですが)
ザイオンス効果について
次に、ザイオンス効果についてです。
これは「単純接触効果」とも言われていて、要するに接触回数が増えれば、それだけ評価が高まるという意味です。簡単ですね。
例えるなら、ポカリスエット。
風邪を引いた時や、汗をかいた時の水分補給には、ポカリのことがパッと頭に浮かぶかと思います。
まぁポカリに限った話ではないのでややこしいですが 笑
逆に、ポカリといえば?
と問われれば、夏・プール・青春・汗・爽やか・・・などの言葉が浮かぶかと思います。
さて、なぜでしょう?
理由は簡単ですね。
「CMでよく見るから」
です。
そう、これぞまさにザイオンス効果です。
つまり、接触回数が増えれば、評価が上がる・・・というか、印象値が上がる、といった方がこの場合は正確ですね。
では話を戻しまして。
このセリフ、あなたは何回聞いたことがありますか?
さらに、何回このシーンを思い出したことがありますか?
つまり親の言葉というのは、言葉の指向性とザイオンス効果によって、増幅されてアナタの中に届くわけです。
「こうかはばつぐん」ですね。
そんなつもりで言ってない
次に、毒親の毒が猛毒な理由として、
「そんなつもりで言ってない」
というものがあります。
これがどれほどの力を持つかという話ですが、例えるなら、タンスの角で小指をぶつけた時ってめちゃくちゃ痛いですよね。それと同じです。
痛いと分かった上でタンスに小指をぶつけることはできません。
まさかタンスに小指がぶつかるなんて思っていない状態で足を前に出すから、めちゃくちゃ痛いわけです。
つまり、
「そんなつもりで歩いていなかった」
ということですね。
そんなつもりで歩いていないから、しっかり体重移動もして足をぶつけるわけで、これは力学的にも一番痛い状態となります。(しらんけど)
もう一つ例を挙げれば、ボクシングのカウンターですね。これも同じです。
相手にパンチを当てようとしているところに、まさか相手からのパンチをもらうわけです。
車の正面衝突みたいに、自分の突進力×相手の突進力なので、めちゃくちゃ威力がデカいです。
だからカウンターをもらうと効いてしまうわけで、これは理屈としても力学的にも、最も効く状態と言えます。
親の言葉というのはいつも、
という角度から放たれます。
そして当の本人も、本気でそう信じ込んで言葉を発しています。
野球のスイングで言えば、思いっきり振り切ってる感じですね。
だから効くんです。些細な言葉だったとしても。
言葉の牢獄
言葉というのは、自らの心に牢獄を作ります。
その牢獄は非常に頑丈で、ちょっとやそっとでは開きません。さらに、自分で建てときながら鍵を作っていないんです。
特にこの「毒親」という問題に関しては非常に厄介で、
という角度から言葉が飛んでくるので、
という反応になってしまいます。(言葉の指向性により)
特にこれは、親子の関係という唯一無二の非常に特殊な関係においてのみ効果を発揮するわけで、他の人との間では同様の反応にはなりません。
むしろ、他の人の言葉はある程度無視できるので、親の言葉も同様に無視できていると信じ込んでしまうところに落とし穴があります。
言葉の牢獄というのは、主に幼少期に作られます。
幼少期というのは、まだ言葉もままならず、しかも神に最も近い絶対的な存在である「親」と毎日を過ごす期間です。
この時に、人は誰しもキッチリと言葉の牢獄をこしらえて、本来の自分を封印していきます。
この時に、言葉の牢獄ではなくて、ただ生きる勇気や希望を与えてくれるのみの言葉をかけられていると、その言葉はまるで魔法のように本人に作用します。
Mr.Childrenの桜井さんがアーティストになったきっかけは、お姉さんから
「あなた歌上手いね!天才なんじゃない?」
と言われたから。というのは割と有名な話です。
まさにそれは、「魔法の言葉」だったわけです。
そして本当は、桜井さんも僕もあなたも誰でも皆、幼少期には「魔法の言葉」を授かっているんです。
だけど、それすらも言葉の牢獄の中に幽閉してしまうから、にっちもさっちもいかない状況になってしまうわけです。
そして現代では、そんな状況のことを「運が悪い」と言います 笑
問題の中心は、だいたい親問題
占い師としてたくさんのお客さんと話してきましたが、
というシーンをホントたくさん見てきました。
まず助けないといけないのは、クッパに囚われたピーチ姫よろしく、あなたの心なんです。
そして、あなたの心が戻ってきてから、あなたの心の形を知ってもらって、それでやっと「運」とかなんとかの話ができるってもんです。
親との共作である言葉の牢獄は、その存在に気付くまで、そこにあることすら気が付きません。
それほど強力なものなんです。
逆に、それほど強力なものなので、牢屋から出られた心は非常にパワフルです。
パワフルすぎて制御を失って、また牢獄を立てようとしてしまうから、「自分」というものを正確に知るために、四柱推命を使うわけです。
自分の運命とか使命を知ることじゃなくて、自分の命が何を欲しているか、何をしたがっているのかを推し量ること。(だから僕は「推命家」と名乗っています。)
これが大切になってきます。
でも、その前にまず、しっかりと言葉の牢獄(しかも1個や2個じゃない)を解放しないことには意味がないんです。