どーも。
前田王子です。
日々占い師として活動してますが、中でも多い質問というのは「結婚」についてです。
「結婚したいけど・・・」な人、「そもそも私は結婚できるの?」なんて思ってる人、さまざまです。
「結婚」について考える場合には、「どうやったら結婚できるか」を考えるとドツボのハマります。
いかに、「結婚できない理由がない」と考えられるかがポイントになってきます。
「〇〇したい」
と考えれば考えるほと、
「いや、でもなぁ・・・」
と反対のことを考えてしまうものなんですよね。
つまり、可能性を探してみたつもりでも、実は可能性を潰す発想がどんどん湧いてしまうわけです。
そうではなくて、いかに「できない理由がない」と考えることができるか。
ここにかかってくるわけです。
「結婚」という言葉の深刻なズレ
まず最初に、ここについて考える必要があります。
結婚というのは、行為ではなく「状態」です。
「結婚する」という言い方をするので、ついつい行為・行動に思えるんですが、「夫婦」という言葉で考えたときには、「夫婦をする」とは言いません。
同様に、「友達」という関係も状態ですし、「恋人同士」というのも状態です。
つまり、どんな人間関係なのかという「状態」を表す言葉なんです。
そして普通の人であれば、「結婚」という状態は、結婚式のみを指す言葉でもなければ、SNSに子供の写真をアップすることでもなければ、愛する旦那様といってらっしゃいのキスをするイチャラブ生活のことでもありません。
そりゃ確かに、ベビーカーを押してイオンで子供服を選ぶような新婚生活はどう考えても絶対楽しいと思います。
でもそれは「結婚」という状態の極々一部にすぎず、本来の「結婚」という状態は、アナタの両親を見ればそれが正解に一番近いものです。
つまり、「結婚」という状態というのは、決して甘くスイートで甘美なものではないわけです。
そして、その事実をアナタは潜在的に知っているんです。
だから不安を抱くんです。
だから躊躇するんです。
ここに、ゼクシィやSNSが見せてくる結婚観と、アナタの中の結婚観には大きなズレがあるということを知っておく必要があります。
達成するよりドリーマーでいた方が楽
「結婚したい!」
という言葉は、非常に素晴らしく聴こえのいい言葉です。
ですが、「結婚」という状態がどんなもので、なんとなく結構な責任を背負い込むことになる状態だということは薄々気がついているので、結婚という状態を達成してしまうことにリスクを感じてしまいます。
なので、
「結婚したいと思っている人」
という状態でいることで、結婚したいけど、できないのは自分のせいじゃないという防壁を立てることができます。
とい状態をキープしておけば、周りの人も「それならしょうがないよね・・・」と言うしかなくなります。
そうしておけば、しばらくは先延ばしにすることができるので、向き合う必要がなくなります。
親からのプレッシャーも、周りが結婚するプレッシャーを感じつつも、それでも私のせいじゃないところの問題で私が結婚できないわけだから・・・当然私は結婚したいと思ってるんだけどね!
と思っていられるわけです。
だから「結婚したい」という言葉が出てくるんです。
だけどその言葉の真意は、「(今すぐじゃないけど、いつか)結婚したい」という、降りかかる責任から逃げるところにあります。
決して嘘をつくわけでもなく、人生を諦めるわけでもなく。
言い訳として非常に優秀な、自己防衛としての言葉だったんです。
本当は「結婚」がしたいわけではない・・・?
という当然の返答が返ってきそうなところですが、よくよく話を聞くとそうでもないんですよね。
先ほど、「結婚したい」という言葉の真意は、責任から逃げることだと書きました。
では、一体何から逃げているんでしょうか?
別に逃げること自体は決して悪いことではありません。
人生、逃げたくなることなんてめちゃくちゃ多いわけで。
逃げて済むなら別に立ち向かう必要なんてないんです。
だけど、叶えたいと思っているのに、そう思えば思うほど実は逃げているという現実があるとしたら、そこにはメスを入れないといけないわけです。
さて、一体何から逃げているんでしょうか?
有名なところでは、
- 親からの「結婚はよ!」のプレッシャー
- 周りの同世代が結婚していき、自分が残されるプレッシャー
- 「いい歳して結婚もしてない」という謎の同調圧力
こんな感じのプレッシャーを受けてる気がしてしまうので、
と、ついつい思ってしまうわけです。
こんな感じの観点から「結婚したい」という言葉を発するので、いざ具体的な方法論(結婚相談所を勧められるとか)を説かれても、友達がいい人を紹介してくれても、何も起こらないんです。
なぜなら、「結婚という状態になりたい」と思って「結婚したい」と言っているわけではないからです。
つまり、あわよくば宝くじ当たらないかな〜くらいのメンタルで「結婚したい」と言っているから、いつまで経っても何も変わらないわけです。
そんなわけで、「結婚したい」というその言葉、「結婚したい」と思うその想い、そもそもそれ自体がウソっぱちだと言うことに気づく必要があります。
そして、非常に大事なことなんですが、ウソっぱちなことが決して悪いわけではないんです。
言ってることとやってることが、実はチグハグになってるんだよ!ということを知ることに意味があるんです。
例えるなら、バナナダイエットを取り入れたのになぜか太った、みたいな感じです。
バナナは健康にいいし腹持ちもいいから・・・なんて言われてますが、実はバナナの主成分は糖質で、太る原因です。
重労働や激しいスポーツの時の、パッと摂取できるエネルギー源としては優秀なバナナですが、消費するアテがなければ貯蓄されるエネルギーになってしまうんです。
「痩せたい」と思っているのに、やっていることは太ること。なのになかなか痩せなくて悩んでしまう・・・
このサイクルって「結婚したい」と同じ感じがしませんか?
本当は何がしたいの??
ここを考えることが最も重要です。
「結婚したい」
という言葉って、言い方は悪いけど奴隷が
「いつか外に出て商売をやるんだ」
って言うのとそんなに変わりません。
奴隷は主人の所有物なので、逃げられたら困るわけです。ベテランの奴隷なら尚更です。
だから基本的には外に出れない立場なわけです。(奴隷の人がかわいそう!という話はいったん横に置いといて。あくまで例えの話です)
その立場の上で「外に出たい」と言うのは、それは叶わないことだと知りながら言うことになります。
現代版にするならば、「宝くじ当たらないかな〜」みたいなもんですよね。
これって、当たるとは思ってない、実現するとは思っていないことに思いを馳せることですよね。
基本的に現実社会においては、想っているだけでは何も変わりません。
ツイッターのアカウントを作っただけでは誰もフォローしてくれないのと同じです。
フォローしてくれないかなぁ・・・と想っている時点では、アナタの意思は何も表現されないわけで。
そのためには現実を動かしていくための行動が必要なわけですが・・・ここでの本題とはちょっとズレるのでまたの機会に。
さて、「結婚したい」と想っているアナタは、本当は一体何がしたいのでしょうか?
それは恐らく、先ほどの奴隷の例で言えば、外に出て商売がしてみたいんだと思います。(それが叶わないと知りながら、もしくは叶うならばやってみたい)
つまり、本当に外に出て商売がしたいのではなく、現状がそこそこ不満(ただしそこそこ我慢できてしまう)というだけなんです。
でも、現状を変えることはしんどいし先が見えなくて、親にも心配されるし、上手くいくかどうかも分かりません。
そんなリスクを犯すくらいなら、そんな現実を直視するくらいなら、
「結婚したいなぁ」
と空想にふけっていた方がよっぽど楽、というメカニズムです。
つまり、「結婚したい」と想っている人のほとんどは、実際に結婚がしたいわけではなくて、現状抱えているいくつかの小さな不満を解消できて、充実感のある毎日を送ってみたいと思っているんです。
その代替品として選ばれたのが、「結婚したい」という言葉なんです。
そして、その具体的な方法が分からずに、自分がそれを達成できないことは運が悪いからだと信じて、空想にふけ続けるわけです。
そうしていても何も変わらないことに薄々気付きながら。
布団から出なきゃ着替えはできないし、顔を洗わなきゃ目ヤニは取れません。
せっかくの休みの日にダラダラ寝てたらもったいないのが分かってるなら、アナタの人生もいつまでも二度寝してる場合じゃないです。
着替えて顔洗ってメシ食って、部屋掃除してから服でも買いに行くみたいに、充実感を味わいに動かないと何も変わりません。
結婚を否定する気は全くないですが、友達がいて、日々やることがあって、楽しくて充実してたら別に「結婚したい」って思い悩む必要なんてないんですよ。
「結婚したい」と言う言葉が、「楽しく自分なりにやっていきたい」という想いの代替品だということが理解できれば、簡単に呪いは解けて、自由になれるってもんなんです。