どーも。
前田王子です。
さて、久しぶりの大殺界の記事ですね。
ホント、大殺界の影響力って凄くて、王子のブログの一番読まれている記事が大殺界の記事なんです。
そして2番目が生年月日でエロいかどうかが分かる記事w
みんなどんな検索ワードで来てんだよ!ww
と、そんなことはいいとしてさ。
大殺界って多分、調べても調べても納得のいく答えが見つからないものなんだと思うんですよ。
多分ちょっとした占い師でも、大殺界の意味は分かんないんじゃないかな。
そう、それはなぜかというと、
当たることもあるから
なんですよね。
全く外れるなら気にしなくてもいいんだけど、なんか良くないことが起こったとして、
調べてみたら大殺界だった、ということはよくあります。
で、当たるの!?当たらないの!?
何これ!?怖い!!
となるのが大殺界なんですね。
訳が分からないのが大殺界なので、今回はその意味をハッキリとさせたいと思います。
そもそも大殺界って何?
まずコレですよね。
そもそも大殺界って何?という話。
大殺界とは、十二支とリンクした、12種類の状態のうちの、一部を指します。
年賀状でお馴染みの十二支は、みなさんご存じだと思います。
で、十二支は子から始まり・・・申酉戌亥で終わり、また子へとループします。
子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥→子丑寅卯辰巳・・・ということですね。
十二支はそれぞれ、1月~12月に配されていて、さらに、360度を12分割したものでもあります。
単に動物を当てはめただけの12個ではなくて、占星術の黄道12星座と同じ意味です。
さらに、四季の移り変わり、植物が種から育ち、秋に収穫され、冬にその種を残す、という意味も持っています。
それを表したのが、次の図です。

これは四柱推命で使っている十二運勢というものです。
六星占術にも同じモノがあって、単純に言葉が違います。

こんな具合ですね。
で、大殺界がどこに当たるかというと、

オレンジで印をつけた部分が大殺界となります。
12サイクルの内の連続した3つが大殺界となるわけです。
つまり、先ほどの十二支の中の、確定した3つが常に大殺界になる、という話です。
では、実際の命式を出して見てみましょう。

命式の左端、日干(にっかん)の「天干(てんかん)」部分と「地支(ちし)」から、十二運勢は算出されます。
この命式の方であれば、寅・卯・辰のつく年、月、日が全て大殺界ということになります。
先ほどの図で表すと、こうなります。
情報量が多くなるので、ちょっと色を変えました。

はい。
長くなりましたが、これが大殺界の仕組みとなっています。
(○星人の+と-で算出方法がちょっとズレますが、意味合いは同じです。)
大殺界が「寅・卯・辰」であるならば、寅・卯・辰のつく暦は全て大殺界になる、という感じです。
東洋占術に慣れていないと難しいとは思いますが、難しい部分はこれでおしまいです。
カレンダーに配置すると見えてくる謎
本題はここからです。
先ほどの命式を基に、大殺界を配置してみましょう。

グレーになっている部分が大殺界です。
なんと9日もあるんですね。
まさかの土日より多いんですよ。
さらにこの命式の人の場合、
寅卯辰=大殺界なので、毎年2月(寅月)・3月(卯月)・4月(辰月)も、もれなく大殺界になります。
さらに、年単位でも干支があるので、12年の内の3年間が大殺界になります。
大殺界の期間って、こんなにあるんですよ。
大殺界が悪いモノだとしたら、
世の中みんなもっと不幸になってもいいはずですよね。
ですが、別にそういうわけでもありません。
なぜでしょうか・・・?
大杉漣さんが亡くなったのも大殺界
・・・と、2019年版のあの本に書いてありました。
では、実際に見てみましょう。

大杉漣さんの場合、戌・亥・子が大殺界に当たります。
お亡くなりになった日は、2018年2月21日です。

21日は大殺界ではありませんが、2018年が戊戌年なので、2018年が大殺界です。
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/03/prof.jpg” name=”王子” type=”l icon_black”]やだちょっと当たってんじゃん![/voice]
と、なるところなんですが、注目すべきところはそこではないんです。
別に、「大殺界の2018年に死ぬ」とは言われていなかったということです。
お亡くなりになった期間が、たまたま大殺界と重なっていた、というだけなんです。
大殺界のタイミングで悪いことが起こったので、さも大殺界のせいにするんですが、
カレンダーで見ると、土日よりも大殺界の方が多いわけです。
さらに、年も月でもカバーしてるので、石を投げれば大殺界に当たるようなもんなんですね。
しかも、一応占いのロジックを使っているものなので、
全く当たらないわけでもないんです。
何事もなければスルーされ、何か起これば大殺界のせい。
果してそれは占いと言えるのでしょうか・・・?
また、大杉漣さんの場合、2018年・2019年・2020年が大殺界となります。
なぜ亡くなったのが2019年ではなく、2018年だったのでしょうか?
なぜ命日が22日で、翌日からの大殺界ではなかったのでしょうか?
占いとは、本来全てに理由があります。
なので、なぜその年だったのか、なぜその日だったのかという理由が存在しないのはおかしな話なんです。
(出生時間まで分かれば、命日がその人にとってのどんな日だったのか、ということで理由を見つけることができます。逆に、命式から亡くなる日を求めるのは、砂の中から金を探すような作業になりますが、不可能ではありません。ただし倫理的にもNGとされています。)
もう一度書きますが、
とはいえ、一応占いのロジックを使っているものなので、
全く当たらないわけでもない。
というのが、また話をややこしくしているんです。
大殺界っていうけど、ホントはどういう意味なの?
ここをちゃんと押さえておく必要があります。
なんとなく、「悪いことが起こる」というニュアンスになってしまっていますが、実際はそういう意味ではありません。
また、四柱推命の十二運勢と六星占術の十二状態の図を出しますが、

青いところがいわゆる大殺界ですね。
これは、四柱推命で言うところの墓・絶・胎に当たります。
十二運勢というのは、人で例えるなら、人が生まれてから死ぬまで、さらに生まれ変わるまでを表したものです。
東洋占術には仏教思想も含まれているので、輪廻転生の考え方に由来しています。
(厳密には、陰陽五行の概念から輪廻転生が生まれたり・・・諸説色々あります)
墓・絶・胎というのがなにかというと、人としての生命が終わって、
次の命につなぐための準備期間だということです。
つまり、人としての命がないので、人としては止まっている、動いていない、という意味を持ちます。
(実際に止まるわけではありません。あくまで例えです。)
では、それが悪い意味になるのかというと、必ずしもそういうわけではありません。
若い頃のような元気がある!というわけではないですが、ただ単に、止まっている、動いていない、というだけです。
そこに凶意も悪意もありません。
単純に吉凶を見るのであれば、五行の生剋を見た方がいいです。
むしろ、次につなげるための準備期間なので、悪いことだけにフォーカスするのもどうかという話です。
かの有名なサイヤ人も、瀕死のダメージを負って死の淵から生還すると、より強くなるという設定があります。
それとホントよく似ていると思います(笑
大殺界で終わる、というわけではなく、その次、さらにその次があるわけなので、
という捉え方ではないですよ、ということです。
そりゃ確かに良くないことは起こらない方がいいですが、良くないことが起こらない人生なんてあり得ないですし。
仕事でもなんでも、困難を経て強くなったり賢くなるわけで、強くなれば、またそれ相応の問題にぶつかります。
良くないことが起こったから人生下降線をたどっているんだ、ということではないので、安心してほしいと占い師として思います。
やっぱり何が問題かって、あの顔とあの口調と大殺界というパンチの利いた言葉。
その組み合わせの力強いイメージが問題なんだと思います 笑
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