どーも。
“改”運トレーナーの前田王子です。
早速ですが皆さん、
「当たるも八卦、当たらぬも八卦」
って言葉、聞いたことありますか?
よく占いって
みたいなこと言われます。
その意味としては
- 占いは当たったり外れたりするから、話半分くらいで聞くといいよ
- 当たっても当たらなくても所詮占いだよ
ってな感じの意味合いで使われてます。
ですがこの言葉、実はホントの意味とはちょっとニュアンスが違うと思うんですよ。
言葉って使われていくうちに、どんどん意味が変わっていったりするものですが、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」もその一つだと思います。
占いが好きで、易を愛する王子が、易を学んでいた時に
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/03/prof.jpg” name=”王子” type=”l icon_black”]なんだろう、この違和感・・・[/voice]
と思っていて、なんだかんだ考えてたら行きついた妄想の話です。
今回は、そんな「当たるも八卦、当たらぬも八卦」の本当の意味について書いてみたいと思います。
まず、「八卦」って何?
八卦は「はっか」とか「はっけ」と読みます。
王子は主に「はっけ」と読む派ですが、読み方はどちらでも大丈夫です。
八卦は、易学において天・人・地、森羅万象を表すものとされています。
どんなものかというと、

この図の、3本の線みたいな模様のことを、卦と呼びます。
卦とは、何もないところ(無極・太極・一元など呼び方は様々)から、まず陰と陽に分かれるところから始まります。
全ての物事には裏と表があります。裏と表だと意味を限定的になってしまうので、陰と陽という言葉で表現されました。
この図は、陰と陽が追加される様子は無極→点→線→立体のような変遷でイメージしてもらうと分かりやすいと思います。
4本目の陰と陽が無いのは、この世界が三次元なので、立体までで表現することができるからです。
そうやって陰と陽が追加されていき、一つ一つの卦が出来上がります。
見た目は漢数字の「三」みたいなシンプルな形ですが、八卦全てで森羅万象を表現しています。
ホント簡単な図・・・というか、線だけなんですけどね。結構スゴイんですよ。
卦にはそれぞれの五行(火とか水とかの五属性)が配されています。
例えば、一番右にある乾(けん)は三本とも全て陽で構成されています。
陰を下、陽を上とするなら、乾は8つの中で一番上ということになります。
一番上ということは、一番位が高い、一番堅い、などの意味を帯びます。
では、地球上で一番高貴で、堅いものは何かというと、金になります。
よって乾の五行は「金」ということになります。
他にも意味はありますが、こんな感じで五行がそれぞれに配されていきます。
なので、例えば乾なら「全陽(位が一番高い)で、三次元の中で金の性質を帯びるもの全て」という意味になります。
こんな感じの小難しい話があと7つあるわけですが・・・
その8つの形(シンボル)のことをまとめて「八卦」と呼びます。
つまり八卦とは、三次元中の構成物全てのもの、という意味になります。
先ほど、八卦は易学において天・人・地、森羅万象を表すものと書いた理由は、こんな感じです。
当たるも八卦・・・?
八卦がどんなものか、理解できたでしょうか?
ちなみに、先ほど載せた図のことを、「陰陽五行論」と言います。
陰陽五行論を図に表したものが「八卦」なんですね。
そして八卦は、大昔に開発されました。
「八卦=天・地・人、森羅万象」とはよく言ったもので、実は人体構成にも八卦の考え方は当てはまっていました。

細胞分裂や着床の仕組みについては、解剖学の見地から発見されたことですが、陰陽五行の考え方は、人体構成までを捉えていたのです。
どんなことを考えていたらここに行きついたのか・・・昔の人スゴイ。
と、話が逸れました。
「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という言葉の違和感、ここにきてちょっと感じて来たでしょうか?
当たるも八卦~という言葉は、
[aside type=”boader”]
- 占いは当たったり外れたりするから、話半分くらいで聞くといいよ
- 当たっても当たらなくても所詮占いだよ
[/aside]
という意味でした。
実際のところは、「八卦=占い」ではないんですね。
八卦自体は、天体やら人体やら、全ての構成要素を表しただけのモノなんです。
占いの要素は含んでいないのです。
八卦は、天体から人体までをカバーする、ただの素晴らしい思想体系です。
そもそも当たったり当たらなかったり、というものではないんですよ。
難し過ぎる陰陽五行
東洋占術は、そもそも漢字が多いから難しい!という声をよく聞きます。
そこを拒否したらただの食わず嫌いじゃないか・・・と思うんですが 笑
陰陽五行論は、それ自体だと先ほど載せたトーナメント表みたいな図で完結する話です。
ただ、実際に占いのツールとして活用しようと思ったら、とんでもなく難しいんです。
この難しさは、スパイスから本格的な美味しいカレーを作る試みに似ていると思います。
本格的なカレーを作る時、スパイスを調合して作るわけですが、どれをどのくらいの分量で入れればいいのか。
もし分量が分かっても、レシピ通り作っても、お店のような本格的な仕上がりにはなりません。
なぜなら、ただレシピ通りにやればいいわけではなくて、言葉で表せないような細かい部分、フィーリングの部分までを含めての本格的カレーなわけです。
スパイスから作れば本格的なカレーが作れる。という短絡的なものではないんですよね。
こんな具合に、陰陽五行論、つまり八卦も、仕組みや成り立ちが分かったところで、活用しようとするとまー難しいモンなんです。
教科書通りにやってみても上手くいかない。
そもそも上手くいかない理由が何なのか分からない。
使って使って、使いこんでやっと、八卦の醸し出すフィーリングが少しずつ分かってきます。
そうすると、少しずつ占いも上手になっていきます。
ですが、八卦とは天・人・地、森羅万象を表すものです。
全てを理解しようとするには相手が悪いんですよね。(壮大すぎて)
本来八卦は外さない。当たらぬも八卦の真意とは
陰陽五行論はホント奥が深いです。
分かったと思ったら新しい不思議が出てくる。
しかし、それを繰り返すことで、少しずつ理解を広げていくものなんですね。
なので、占いが当たらないということは「八卦が分かっていない」ということなんです。
自分の理解が足らないことが原因で、当たらないのです。
八卦は、森羅万象を表すものです。
そもそも八卦は正しく表しているわけです。
それを理解できていない自分がいる、ということです。
つまり、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」とは、
[aside type=”boader”]
八卦は常に正しく表しているので、正しく読めればもちろん当たる。
しかし、使う人によっては当たらないものにもなってしまう。
八卦とはそういう存在である。[/aside]
という意味だと思うんです。
「占いなんて~」という意味ではなくて、
使う人次第なんだよ。
(なので使えるようになるまで頑張ろうね!)
という意味なんじゃないかと思います。
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/03/prof.jpg” name=”王子” type=”l icon_black”]理解の深度、角度によって、よく当たるものにもできるし、当たらないもにもなってしまう。それが八卦。[/voice]
こうして誤解された「当たるも八卦、当たらぬも八卦」
ここからは、きっとこんな感じで誤解されて伝わったんじゃないか、という王子の妄想です 笑
あるとき、スゴイ占い師の師匠に、若弟子が入門しました。
師匠はいとも簡単に占いを使っているから、きっと簡単なんだろうと若弟子は思っています。
そんな中、若弟子が師匠に言いました。
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/07/desi.jpg” name=”若弟子A” type=”l”]八卦が上手く扱えません!どうしたらいいでしょうか?[/voice]
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/07/sisyou.jpg” name=”師匠” type=”l”]ふぉっふぉっふぉ。当たるも八卦、当たらぬも八卦じゃよ。[/voice]
師匠としては、
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/07/sisyou.jpg” name=”師匠” type=”l”]焦る気持ちは分かる。だけど相手は八卦だ。さらに精進なさい。そうすれば扱えるようになるから。[/voice]
という気持ちで言いました。
ところが、若弟子は
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/07/desi.jpg” name=”若弟子A” type=”l”]当たらぬも八卦て!当たんねーのかよ![/voice]
と思ってしまいました。
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/07/desi.jpg” name=”若弟子A” type=”l”]ヤメだヤメだー!占いがこんなに当たらないなんて聞いてないし!あのじいさん、何かインチキしてんだろー[/voice]
こんな若弟子みたいなヤツが、きっと昔には何人もいたんだと思います 笑
そいつらの中で、
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/07/desi.jpg” name=”若弟子A” type=”l”]八卦って当たんねーよな![/voice]
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/07/desi.jpg” name=”若弟子B” type=”l”]けどあそこの占い師、スゴイ八卦使いなんだよな![/voice]
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/07/desi.jpg” name=”若弟子C” type=”l”]なんで俺らは当たらないんだろうな?[/voice]
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/07/wakadesi-zu.jpg” name=”若弟子ーズ” type=”l”]う~~~ん・・・[/voice]
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/07/desi.jpg” name=”若弟子A” type=”l”]・・・当たるも八卦、当たらぬも八卦ってことなんじゃない?[/voice]
と、考えることを放棄した結果、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という言葉が勘違いされたんじゃないかと思います。
[voice icon=”https://maedaouji.com/wp-content/uploads/2018/03/prof.jpg” name=”王子” type=”l icon_black”]ちなみにこんなような勘違い、東洋占術用語にはたくさんあります(笑[/voice]
[…] 現役占い師が思う「当たるも八卦当たらぬも八卦」の本当の意味 […]