どーも。
“改”運トレーナーの前田王子です。
木曜ドラマ「ハケン占い師アタル」、面白いです。
まさかこんな大々的に「占い師」を冠したドラマが始まるなんて・・・
いい世の中になったもんです。
さて、そんな「ハケン占い師アタル」を、現役占い師が見ると、どんなところに目がいくのかという話です。
個人的には普通に楽しく見てるので、酷評なんかは無いんですけどね。
占いの表現が分かりやすい!
主人公の的場 中(まとば あたる)は、小さいころから霊感が強く、人のことが視える人、という設定。
で、占う時は依頼人が抱える問題の原因になった過去を見る、という手法でゴリゴリの霊感系です。
本来は、霊感系の人は視えたモノを口頭で伝えるわけですが、ドラマなので「依頼人と視えたビジョンを共有する」という表現をしています。
見せ方としてはスゴイ感心するところで、時間的にも短くできるし伝わりやすいです。
しかも、「そんなことができるスゴイ占い師」、というブランディングにもなっていて、占い師を映像で表現するならコレだな~って感じです。
ただ、ホントにフィクションな占い師なので、ビジョンの共有は普通はできないのであしからず。
本来は、見えたビジョンを口頭で伝えるわけで、占い師の表現力やボキャブラリーによっては誤解される部分です。
ドラマみたいにすんなり伝わったらどんなにいいことか・・・笑
下手に陰陽師の末裔とかそんな感じにせず、シンプルに「霊能力者」としたところが潔くていいです。
視てる方としても、「ふーんそうなんだ~」で受け入れられると思います。
ちなみに実際に視える系の人は、主人公のアタルみたいに、視る気がなくても視えちゃったりして困るそうです。
視えすぎたりする人は、通り過ぎざまの人の死ぬビジョンなんかが視えてしまったり、ドロドロしたもの(憑いてるモノとかその人のダークサイド)が視えたりして、私生活に支障をきたすので、その手のプロの人に霊感を閉じてもらう手続きをすることもあるみたい。
なので、アタルはすごい恵まれた子、ということになります。
家庭環境は大変だったみたいですが 笑
あと、四柱推命でも霊感のあるないは分かって、霊感あるタイプの人は、やっぱりちょっと色々ある人が多いです。
感受性が強すぎるとでもいいますか、人の感情や気持ちを受けすぎちゃうタイプの人とか、なんでそうなるのか本人も分からなかったり、相談する相手がいなくて辛かったり。
無い物ねだりで「視えるようになりたいわ~」とか思う人もいるかもしれんけど、視えたら視えたでなかなか人生ハードモードだったりします。
霊感は、単純なチート能力じゃないんです。
とまぁ実は色々ある「視える人」ですが、そこの表現をシンプルにしたことで、下手に占いにスポットが当たらずに、口当たりも良く見やすくなってると思います。
占い師の本分をよく分かってる
アタルが占いをするシーンでは、過去を見て、問題の原因がなんだったのかを探っていきます。
その見た過去に対して、「それを今も引きずってちゃダメじゃん!」と諭す感じで進んでいきます。
まさにその通りで、運気がどうのこうのよりも、「自分とちゃんと向き合ってる?」という部分が占い師が出すアドバイスの本質だったりします。
たとえ運気的にそういった悲劇に遭いやすかったとしても、その悲劇を引きずっていては意味ないんですよね。
「神様は乗り越えられない試練は与えない」とも言いますが、生きてるんなら乗り越えないと!
自分の人生なんで、最終的には自分でなんとかしないとね!
と、王子も思うわけですが、アタルもそんな感じのことを言ってます。
ちょっと嬉しい一致です 笑
結局のところ言葉で相手に伝えないといけないワケなので、「アドバイス力」というか「気付かせ力」というか、そういったところが肝心になってきます。
占いの精度も高ければ高いほどいいですが、「何を伝えるか」が一番のポイントです。
そこをうまく捉えてるので、観ていて気持ちのいい作品です。
アタルはペーペーのハケン社員ですが、占い師モードになると、人が変わったように口調が厳しくなります。
なんでそうなったのかは本編で触れるのか知らんけど、優しいことばっか言ってもダメなんですよね、占い師って。
かといってオラつきゃいいわけじゃないけど、本気で伝える、こっちはアナタの人生に本気で挑んでるんやで!という気合いが必要な職業です。
占いをしているシーンのアタルが、なんであんなに人変わっちゃうの?
と思ってる人もいるかもですけど、
厳しいこと言ってても、その裏にはしっかり愛情があるというか、相手の頑なな過去と勝負してるっていう覚悟の現れなんだと王子は思います。
面倒くさいからちゃっちゃと済ませるために、あんな態度とってるわけではないんです。(たぶんね!)
案外占いがメインになってない
実はここが素晴らしいところで 笑
占いがメインにあるんじゃなくて、アタルを取り巻く人達との人間関係や、抱えた悩みをメインに置いてるのが、見ていて気持ちいいです。
王子みたいにゴリゴリの東洋占術使いでうんちく多めな人だったら、見てる人を置き去りにしそう。。笑
アタルは、小さい頃から占い師として育ってきて、社会人としての経験をしたことが無いという設定。
だけどこれ、占い師の現場では非常にマズイです。
抽象的なことだけじゃなくて、その業界・業種を知っていないと対応できない問題の方が多いので、出来たら職歴は多岐に渡っていた方がいいです。
占い師というと特殊な職業に聞こえますが、「相談業」とも言えるので、占うことがメインではあるものの、相談に乗ることと表裏一体です。
占えてなんぼですが、相談に乗れなかったら話にならないので、社会人経験は多い方がいいです。
アタルが今の会社に入社したのも社会人経験がないから、という背景もあります。
そこに気付いて、会社勤めをしてみたい!と思うその発想、いい占い師になるよアタル君!笑
占いのシーンは割とあっさりで、その後に言うアドバイスとか、相手に刺さる言葉がアタルの持ち味です。
「占い師」と冠するドラマだから、どんな感じなんだろう・・・と思ってたけど、「占い師の仕事」としては意外と芯食ってていい感じです 笑
タイトルには「占い師」って付くけど、中身は今の社会の働き方だったり人間関係だったり、そういった人の内面の話なんですよね。
それを、占い師という俯瞰できる立場から、一つ一つ解決していくという感じで。
うちのお客さん達にも共通する部分があって、王子としては占い師側に共感して見てしまう作品でした 笑
占いというツールを使ったアドバイスを通して、人が前向きになっていく姿は、占い師としての誇りであり喜びなんですよね~(*´∀`*)
気になった方は是非見てください^^