占い師としてデビューする前や人を鑑定した経験が少ない時って、実は自分の占いに自信が無い。
これは単純にスキル不足とかメンタルが弱いとか、そんな話じゃない。
習った通りに占いを進めていくんだけど、それがホントに当たるのかどうかの経験が少ないので、ホントに当たるか自信が無い(習った通りのやり方だけど)。という心理状態。
要は当たり慣れていない状態です。
ちょっと不思議な言葉ですけどね 笑
当たり慣れていない状態は、とにかく経験値でクリアすることができます。
新入社員が仕事になれるみたいな感じです。数十人、少なければ十数人こなせば慣れます。
もちろん僕にも当たり慣れていない状態の頃がありました。
上司が嫌で嫌でしょうがないから仕事を辞めたい!
だけど職場は好きだから辞めたくは無い!という相談。
上司との関係を見ると、確かに相性も悪ければまともにコミュニケーションが取れないパターン。
さらにその上司がお山の大将気質なのでタチが悪い。
部下には強気で、上司の指示ならすぐに手のひらを返す。
(こんな人って嫌な上司としてよくあるタイプだけど、上の言うことは聞いてる風に振舞うので、そこそこの役職には抜擢されやすいんです。)
で、どうしたらいいのかを占ってみたところ、その上司の部分に「移動」を表す象意が。
いつ頃かを見てみると、3か月後と書いてある(テキスト通りの読み方だと)。
さらに、隠し事や不祥事の意味合いも出ていたので、恐らく何かやらかして移動させられるんだろうという風に解釈しました。
当時、まだひよっこだった王子は、思いのほかナイス占断ができたことにガッツポーズをしつつも、それを伝えようかかなり迷いました。
それがもし外れてたら・・・
とはいえ、卦(占いの結果)を見る限り、そうとしか思えないし。
とあるイベントでの出来事で、幸いにも相談者がイベントで仲良くなった出展者仲間だったので、思い切って言ってみました。
その上司は、確かに嫌なヤツではあるものの、仕事に対して不真面目な態度を取る人ではないそうなので、「そんなこと起こるんですか??」と不思議がられたけど、占い師たる者、出た卦と自分の占断を信じなくて何が占い師か!と思い、「そういう卦が出てますから!」と上ずった声で言ったのを覚えてます 笑
これ、占い師なら分かる気持ちだと思うんですが、このパターンって結構ドキドキするんですね。
特に当たり慣れていない時。普通に考えてそんなこと分かんないじゃん!っていう常識が全力で攻めて来るんですよ。超怖い。
で、その占いの4ヶ月後くらいにイベントでその方と再会した時に、
「当たってたよー!ホントに異動になっちゃった!」
と言われました。
同じ部署の女性にちょっかいかけたみたいですね。
それで、晴れて占ってから3ヶ月後に異動になったそうで。
めちゃくちゃ嬉しかったけど、あんまりにも喜んだらコイツ大丈夫か?って思われそうだったから、
「ま、まぁ、そういう卦が出てたから。働きやすくなって良かったね☆」
とナイスガイなコメントを返した王子だったんだけど、内心では
「当たるんかいッ!!!」
と叫びたい気持ちでいっぱいでした。
いや~、あの気持ちは忘れない。未だに思い出せる。
これホント占い師あるあるで、「当たること」って占いをやる前や占われる側の時って、非日常なんですよ。
プロがやってんだから当たって当然、あの人が言ったんだから当たって当然。
こんな感じで気軽に構えてるのが日常です。
ところが!
今度は自分が占うワケですよ。
俺は占いのプロか?あの人よりスゴイ占い師か?
こんな年上の人に意見できる立場なのか俺は?
親にも怒られてばっかだった俺だぞ?
大丈夫か俺の占い!?
こんな被害妄想が押し寄せてくるわけです。
しかも占い師としてはまだペーペー。
現場に出て人を占う時は常に一人!心の拠り所はどこにもない!
だけど相談者の方は俺の占断を聞いて一喜一憂してくれる。
俺にそんなことを言う資格なんてあるのかーーー!?
みたいなことを思うワケです。
ただ、偉いモンで、占い師やってるとその人の技量を大幅に超える依頼って入ってこないもんなんです。
あと、出た卦が意外と読みやすかったり、卦にも助けられたりするんですね。(タロットの方はタロットに助けられることももちろんあるでしょう)
そんなこんなを経験して、だんだん当たることに慣れていって、占い師として成長していくんですね~。