どーも。
前田王子です。
「占い」というのはなかなか理解されないもので、いつの時代も占いは当たるのか!?なんて議論が絶えなかったりします。
とはいえ、占いに頼る人はまだまだ多く(なんなら増えてる)、そんな人たちのためにも占い師は自分のスタンスを明確にしておく必要があると思います。
期待値ばかり上げて実際は全然大したことがなかったり、やってみたけど全然当たらなかったり、そんなことが多いのは、占い師としては悲しい話です。
というわけで、今回は
- なぜそんなことが起こるのか?
- 占いが当たらないのはなぜなのか?
ということについて書いていこうと思います。
期待と現実のギャップ
まず、占いに行こう、占いに頼ってみようと思うのはどんな時でしょうか?
- メンタルが弱った時
- 将来への不安がある時
- 決断を迷う時
- 判断に迫られている時
- 恋愛や人間関係に悩んでいる時
- 興味本位
など、基本的に精神的に不安定になった時です。
そんな状況なので、占いに頼りたい人としては上手くいくという結果や未来を期待します。
そして精神的に不安定なので、松岡修造ばりに「頑張れ!!!」というアドバイスが欲しいわけではありません。
期待しているよりもちょっと良くて、心が安心する占いの結果を望むわけですが、そのラインがなかなか難しかったりするんです。
占い師がショボすぎる問題
占い師という職業は国家資格ではないので、「私は占い師です」と名乗ったその日から占い師になれます。いや、占い師になれてしまいます。
資格がないということは、一定の知識レベルを保証するものが存在していないと言うことになります。
ただこれにはややこしい話があって、四柱推命や占星術などの生年月日を扱う占いであれば、知識が評価軸になるところがありますが、オーラや守護霊など、一般的には見えないものが見える系の人もいるわけで、ここが胡散臭さの原因になっていたり、見える系の人たちも、ただの勘違いだったりする人もいます。(実は9割くらいが勘違い。前田王子調べ。)
そして「占い師」という職業は接客業です。
接客業務、相談業務を全うする必要があるので、人当たりの良さや丁寧さ、ユーモアや共感力など、結構色々な素養を要求される仕事です。
破天荒さは売れる要素ではありますが、それよりも社会人としての素養の方が必要です。
ここに問題がある人が多い印象があります。
なので、占い師以前に社会人としてのマナーや接客態度に問題がある人もいて、要するに社会人として雑魚な人が多い!ということが言えます 笑
期待値が高すぎる
さて、そんなショボい人が多い占い師業界ですが、占い師というのは人気商売です。
つまり、人気を得ないといけません。
ですが、クラスの人気者の陽キャさんが占い師になることは少なく、基本的に友達の少ない陰キャが占い師になります。(…僕もそうです)
人気になるためには何をしないといけないかというと、背伸びをする必要が出てきます。
それが、無料占いサイトによくある派手な煽り文句だったりします。(脅威の的中率!とか)
脅威の的中率ってなんやねん!たまに外すその「たまに」は何があったん!って思うのは僕だけじゃないはず。
そんな煽り文句が横行しているのと、テレビでバシバシ当ててる占い師を見ると、占い師ってすごい人が多いんだ!と錯覚してしまうことから、どうしても期待値が高くなってしまいます。
そういうのは人気を出すための演出だと捉えましょう。
博士号を取った心理学者や凄腕の弁護士、やり手の経営者や経済アナリストの方達でも未来を見通すことは困難だけど、日々勉強なさっています。
なのに、なぜ占い師はたくさんいて、なぜあなたの未来だけは当てることができるのでしょうか?
そんなわけはないんです。
占いはそんなに万能じゃない
占いというのは、算数のように答えが用意されているものではありませんし、統計学でもありません。
よく「占いは統計学」なんて言われたりしますが、あれもプロモーションの一環なんじゃないかと思うくらい大間違いです。
占いのことを「統計学」だと言っている占い師がいたら、ほぼ確実にレベルが低いので試してみるのも面白いです。
占いというのは、分析と推理です。
例えば四柱推命なら、十干と干支という10進数と12進数の組み合わせによる分析と推理の賜物です。
で、それで何が分かるの?と言われれば、抽象的なモノばかりで具体的な数字や現象に落とし込むことが難しいです。
動物占いなんかは、その抽象的な概念を「どうぶつ」というキャラクターに置き換えて、やや無理やり具体化させているいい例ですが、ライオンだから、たぬきだから、黒ヒョウだから・・・だから何?って話です。
人の数だけ未来もあるから、「だから未来は〇〇になる!」とは絶対に言い切れないし、そんなすごいこと分からないんですよ。
さらに、占いで過去も分かるということも言われますが、厳密には「分かりやすい部分」が分かるだけで、具体的な映像で流れてくるほどの精密さはないです。
去年の夏は暑かったですね。くらいのもので、夏は暑いんですよ毎年。
占いというコンテンツは、そのくらい万能でないものです。
実績=能力でもない
占い師の評価軸には、「実績」というものがあります。
何人見たか、何年やってるか、どのくらい稼いだのか、という部分ですね。
ただこれも人気商売のサガでして、人気を得るためにはそう謳った方が得なのでそう謳うわけですが・・・その数字がそのままその人の能力というわけでもありません。
なので、過剰に実績を謳いすぎている人に占ってもらった場合は、期待はずれになってしまう確率が上がってしまいます。
大事なのは、その人の人となりと、占いに対してどんな哲学を持っているかです。
ここにも、現実と期待のギャップが存在しています。
主語デカすぎ問題
これは特に占いの本についての言及になりますが、占いの本というのは、仕方のないことなんですが主語がデカすぎる問題を抱えています。
例えば占星術(星占い)で言えば、人を12種類の星座に当てはめています。
血液型占いが4種類なので、12種類はちょっと優秀かもしれませんが、それでも12区分しかありません。
しかも、星座と星座の境目にいる人もどちらかの星座に必ずブチ込まれます。
まぁそんな細かいことを言い出したら、星占いの本が六法全書よりも分厚くなってしまうので、より抽象的に、よりざっくりと、よりどっちにも取れる内容で表現するという進化を辿っているのも占いの特徴です。
占いは個人を見ていない
例えば星占いの本においては、生年月日の話をしているのであって、あなた個人の話をしているわけではありません。
例えば金運が悪いと言われてしまった人の中にも、もしかしたら地主の息子もいるかもしれません。
占いというのはあなたを見ているわけではないので、あなたの過去や前提を知りません。
あくまで生年月日で見るとこうなるよ!という話しかしていないので、詳しくは僕のような個人の占い師に相談すると、あなた自身と生年月日の両方を照らし合わせた話をしてくれます。
とはいえ、対面であっても生年月日の話しかできない占い師がいるのも実情で、そういう生年月日オタクに占ってもらうハメになった人が、「全然当たらんやん!」という感想を抱いてしまうんだと思います。
生年月日はあなた本人じゃない
生年月日というのは、例えるなら車の車種みたいなものです。
スポーツカーのような生年月日もあれば、バスのような生年月日もあります。
なので、基本的にはスポーツカーの人はサーキットに行く道に進むし、バスのような人は人を乗せて公道を走る道に進みます。
全ての人がそうなればいいのですが、そうではない人や、スポーツカーなのにバスになるような教育を受けてきた人がいて、苦しんでいるのが現代です。
そんな人は、占いによって助かるのではなくて、メンタルケアやメンタルトレーニングによって改善が見込めます。
そうすることで、色々を乗り越えて四人乗りのスポーツカーになれたり、バスを越えて電車になる人も出てくるという話になります。
そして占いを信じている人には残念な話かもしれませんが、生年月日で決まっている部分というのは、人生において10%未満です。(前田王子調べ)
90%以上は後天的に変化することができるので、実は未来はファンタスティックなんです。
逆に、イチロー選手と同じ生年月日のメジャーリーガーがいないのは、これで説明がつきます。
生年月日はあなたではないので、占い師に騙されないようにしましょう。あなたはあなたです!
どっちやねん問題
次に、占いにおける「いや、どっちやねん!」という問題について。
例えば離婚した方がいいかどうかを占った時に、
A:離婚した方が開運!
B:離婚しない方が開運!
みたいなことってよーーーーくあります。めっちゃあります。
これは流石に僕が見ても「インチキじゃん!」ってなります 笑
当たっても外れても同じ景品がもらえる宝くじみたいじゃん!ってなります。めっちゃズルいですよね。
無料サイトでよくあるダブスタ問題
こういう「どっちに転んでも大丈夫!」みたいなスタンスを取ることをダブルスタンダードと言いますが、無料の占いサイトではよく見かけます。
マジレスしてしまうと無料の占いサイトに何を期待してんだよ!って話になってしまいますが、藁をも掴む想いの人にそんなヒドいこと言いたくはありません。
とはいえ事実なのは仕方ないので、ダブルスタンダードな意見を見たタイミングで全力で離脱してもらうことをオススメします。
無料占いが楽しいうちはいいんですよ。
でもね、無料占いの結果に一喜一憂し出したらもう赤信号と思ってください。
単に占い師の価値観だったり
次に、ちゃんと占い師に見てもらったのに・・・という方がいます。
ある占い師に相談したところ、期待していた内容ではなかったので別の占い師にも相談してみた結果、
A:離婚した方が開運!
B:離婚しない方が開運!
みたいなことになったという話。
これは・・・女性が相談する時ってのはあらかじめ結論が決まってるって小学生の時に習わなかったんですかね。ってやつです。
これはまさに、本人を見ずに生年月日を見ている代表例といえます。
例えばですが、野球選手になりたい!と目を輝かせている我が子に、占い師が「あなたの天職ニンジン農家です🥕」なんて言われて、野球選手を諦めさせますか?って話です。
ニンジン農家は大人になってから目指せばいいので、今は野球やらせてあげましょうよ。
そういうフレキシブルな対応が大事です。
生年月日はあなたじゃないよ!
あなたはこの世にただ一人のあなただ!
期待を裏切られないために
期待を込めて占い師に相談したのに、期待を裏切られる形になってしまった・・・そんな人が多いです。
占いに頼るタイミングというのは、どうしても精神的に不安定な時です。
逆に、めちゃくちゃ元気で迷うことも悩みもない状態で占い師に相談することってなかなかないですよね 笑
ちなみに2,000人以上見てきた中でそんな人は一人もいません。
つまり、占いにはどうしたって期待してしまうものなんです。
大事なのは、その「期待」をいかにコントロールするかということです。
そのために大事なことをここから紹介していきます。
占いとは何か?を知る
まずは、占いとは何かを知ることが肝心です。
占いというのは、あなたにとって都合の良い未来を見せてくれるコンテンツではありません。
半年後に急にイケメンが求愛に来ることもなければ、練習せずに料理が上手になることもないし、世界一運のいい日の朝、起きたら英語が話せるようになってた!なんてこともありません。
占いというのは、悩んで不安で一歩踏み出せなくなった人の背中を押すためにあります。
それを無料占いがやってくれることも、生年月日が教えてくれることもありません。
占い師という見知らぬ第三者が、急に的を得たことを言うからイイんです 笑
それは半分冗談ですが、占いというのはあなたにとって都合の良いツールなのではなく、悩んでいる人、不安な人、心配な人の心を元気な状態に戻すためのツールです。
例えるならば、冬場の暖房みたいなものです。
部屋と体温が暖かくなるから、さて、やるか!と動けるようになるんです。
占いは判断基準ではなく判断材料
ものすごく占いに頼ったり、占い師を信奉したりする人がいますが、あれは本当にヤバいです。ヤバい越えてヤヴァいです。
確かに、三国志では諸葛亮というスーパー占い師の軍師がいて、劉備皇帝は戦のたびに諸葛亮に相談していたそうですが、それは諸葛亮が軍師という役職で、仕事だからです。
テンパって頭真っ白になって相談していたわけではなく、劉備は意見を聞いていたんです。
そして、出てきた答えが納得いかなかったら、もっといいアイデアがないかと検討していたんです。
占いも同じで、判断基準にするのではなくただの判断材料です。
信じていれば救われるというものではありません。それでは占いじゃなくて宗教になっちゃいます。
占い師がオススメする壺、買いたいですか?
そうではなくて、例えば靴屋さんに登山に行く時用の靴を店員さんに相談したとして、とりあえず一番高いやつ紹介されて買いますか?って話です。
エベレストに登るのなら別ですが、初めての登山で履くトレッキングシューズなら、そこまで高いものでもなく、フィット感と値段で決めて、あわよくばちょっとカッコよくてテンションが上がるものを選ぶべきです。
占いも、そんな感じのアドバイスをするものなので、
と頭から信じるのは超危険です。
あの人が言ったから、というルールを採用してしまっては、それは判断基準になってしまいます。
占いはあくまで判断材料。
これ、テストに出るのでしっかり覚えておいてくださいね。
足らない部分を補うための占い
占いというのは、知り得なかったことを知るためのツールでもあります。
悩んでいる時や迷っている時はどうしても思考が固まってしまいがちで、ナイスなアイデアが出てこなかったりします。
そんなガチガチに固まった思考に一石を投じるのが占いというツールです。
よくあるのが、四柱推命でその人の特性を見た時に、本人としては当たり前すぎて気にも留めなかったことが、実はものすごい特技だったりします。
ただ、本人としては当たり前すぎることなので全く評価していなかったのですが、「これ私の特技だったんかい!」と分かった途端に悩みが解消することがあります。
そういう、意外な発見をするのに占いはうってつけではありますが、だからといってその特技を使って未来がどうなるかは分かりません。
スティーブ・ジョブズに「iPhoneを作れば成功できるぞ!」とアドバイスできた占い師は存在しないんです。
その昔、ノストラダムスの大予言とかありましたよね。
1999年に世界は滅ぶ!みたいな話でしたが、今も人類は至って元気です。
占い師としての結論
占いというのは、ついつい期待してしまうタイミングで見てしまうから、そのハードルを越えられないというところがあります。
だから占いが当たらない、みたいな話になりますが、それってあなたに都合のいい未来を用意しろって話になりませんか?
というのが占い師としての意見です。
占いが当たらないというのは、占い師の力量によるところが確かにありますが、実は本人の期待値によるところが大きいです。めちゃくちゃ大きい。
それと同時に、占いという便利なツールを上手に使えないというのも、非常に勿体無いです。
占い師として多くの人の問題を解決してきましたが、僕自身は、占い師という仕事に誇りを持っていますし、占い師という仕事は楽しいです。
それは、相談に来た悩めるその人を笑顔にできる仕事だからです。
占い師という人種は、基本的に心優しい陰キャなんです。だから、誰かの役に立ちたいんです。
誰かの役に立つことで自分が満たされるという感性を持っている人が割と多いです。
その結果、当たらないという評価を受けるのはちょっと心が痛いけど、悩んだ時や迷ったときは、懲りずに占いに頼ってほしいとも思います。
占い師も星の数ほどいるので、この記事を読んでくれたあなたには、ぜひ僕を選んでほしいと思います。